ふたご・みつごママの妊娠・出産体験談
 emiママのお話(二卵性 女の子の双子)
  出産 38週 キティ 2,522g ・ミミィ 2,192g〜
ミミィ&キティ 双子妊娠!?
 キティとミミィがママのお腹に宿ったのは、ちょうどお姉ちゃんが3才のお誕生日を迎える頃だった。
 病院の先生に「双子だな〜」と言われた時はビックリ!!目が点になったしまった。まさか自分が双子を授かるなんて思っていなかったから。
 エコーを見ると、小さい袋が2つ、その中に小さな豆のような体が1つづつ、ちゃんと入っていた。2つの命を同時に授かった事に不思議な感動を覚えた。

 双子の妊娠はリスクが高く、流産・早産の危険があるので、いつでも入院できるようにとの事で、パパを残しお姉ちゃんと2人で船橋のおばあちゃまの家へお世話になる事になった。
切迫早産
 妊娠期間中前半は順調だったが、31週(8ヶ月)になるとお腹が頻繁に張るようになり、切迫早産で入院になった。
 24時間、お腹の張り止めの点滴につながれ寝たきりの生活だった。立っていいのは部屋のトイレと洗面だけ。お風呂も入れず、部屋の外に出る事も禁止だった。とにかく安静にして、少しでも長く赤ちゃんをお腹の中で育てる事がママの仕事だった。
 入院当時お腹の中の2人は、まだ1,400g位。
「今生まれると、他の病院にまわされるし、2人別々の病院になる事もある。目標38週、2,000gまでがんばりましょう。」と先生に励まされた。「まだ生まれてきちゃダメだよ。2人とも大きくなってから出てきてね。」と毎日お腹をさすりながらの不安な毎日だった。
入院中の日記より
32週+2日 今日は朝からお腹が頻繁に張り、ノンストレステストをすると15分おきに張りあり。ウテメリンの点滴の量を増やして27mlにする。7:00pm過ぎ、また15分おき。点滴30mlに増やされる。
お願いだから、お腹おさまってちょうだい!まだ、生まれてこないでね。お腹の中にいなくちゃダメだよー!!先生も「まだ32週なのになぁ…」と不安気。頼むよ先生!!たすけてよー!!
34週+2日 とうとう今年最後の日。なんとか年越しできそう。よかった! 腹囲ついに100cm!子宮底35cm。
35週+1日 今日の夕食は夢にまで見た「カレーライス」でした!おいしかった!月に一回位出るそう。週一でもいいのになぁ〜。あと食べたいのは、なんてったって「焼肉」&「ラーメン+ぎょうざ」
出産
 早産の危機を乗り越え、38週目の日に帝王切開で元気な双子の女の子誕生。
 先に出てきたのは頭位だったキティ、2,522g、次に出てきたのは逆子だったミミィ2,192g。
 部分麻酔だったので、元気な産声も聞こえたよ。先生ったら、「(オギャー!)ハイ、1人目、ママそっくり〜。(オギャー!)ハイ、2人目、お父さんそっくり〜。」だって。ママ大笑いしてしまった。でもその後、急に涙があふれてきて、オイオイ泣いてしまった。2人とも元気に生まれてきてくれて、ありがとう。

生まれたばかりの二人
 生まれたばかりのキティは、保育器にこそ入らなかったが、とても小さかった。お口も超おちょぼ口で、ママの乳首をくわえるのが精一杯で、オッパイを飲むことが出来なかったので、しぼったオッパイを哺乳ビンで飲んだ。ママの腕の中にスッポリと入るキティ、とてもかわいかった。乳児室で一番小さかったけど、泣き声は一番元気だったね。    ミミィは、小さかったのと酸素をとるのが下手だったので、小児科のNICUに入院。保育器に入っていた。鼻にチューブが入り、体中にモニターの線をはりつけて、オムツ一つで、うつ伏せになっていた。ママは保育器の丸い2つの穴から手を入れて、そっと頭をなでる事しかできなかった。
「生まれてすぐ一人ぼっちで入院なんて、かわいそうに・・・でも、ガンバローね。」毎日、しぼったオッパイを持って車椅子に乗り、面会に行った。4日目にはコットに移り、ようやく抱っこできた時はうれしかったなぁ。オッパイもちゃんと飲めて、ママの腕の中で眠ってたね。
退院後
 キティとママは2週間後に退院、ミミィは1週間遅れて退院になった。
 さて、船橋の家に帰ってからは、おばあちゃま、おじいちゃまを巻き込んでの、双子育児バトルが始まった。
最初は1人づつ授乳、終わった子におばあちゃまが、しぼったオッパイかミルクを飲ませる。その間に次の子に授乳→おばあちゃまがミルク→次の為のオッパイをしぼっておく。2人がかりでもへとへとになった。そこで、2人いっぺんに飲ませるダブル授乳に変えた。太ももに2人をまたがせ、同時に授乳。1人を待たせて泣かす事もなく、同時に寝てくれるので助かった。少し大きくなると、夜中はママの両脇に寝かせ、ママは寝たままで2人がおおいかぶさってオッパイを飲んだ。まるで動物のお母さんになった気分だったが、オッパイが2つあって、これほどありがたいと思った事はなかった。
岩手の家に帰って
 生後2ヶ月で千葉から岩手の家に帰ってきた。保育園に行くはずのお姉ちゃんも、すっかり赤ちゃん返りで登園拒否。三つ子状態で一番大変な時期だった。家族5人が生きていく事だけで精一杯の日々だった。
 でも、やがて、お姉ちゃんも、たのもしいチイママになってくれて、どんなにか助けられた事か。お陰で2人もスクスクと成長してくれた。
 ただ、やっぱり小さく生まれたせいか、体は弱く、はしか・気管支炎・扁桃炎・そけいヘルニアの手術と、2人あわせて10回以上の入院を経験。病気になるとママを独占できるので、喜ぶ2人になってしまった。ママはどれだけ心配したことか・・・。そんな2人も、もう5歳。ずい分丈夫になって(この冬は入院しなくて済んだね。)、笑顔の明るい女の子に成長してくれた。仲良く遊んでいる姿を見ると、「双子に生まれてきて良かったね。」と言いたくなる。
そしてママも、双子を持つことで、普通では経験できない様な大変さと楽しさを味わうことができました。
 「キティちゃん、ミミィちゃん、ママの子供に生まれてきてくれてありがとう。」